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ぐらっと足下が揺れた。 顔面打撲…寝たきりの母が転ぶわけがない。 父だ。父がまた母を叩いたのか。 着信は5分ほど前である。あわてて病院に電話をかけるとS看護師さんが捕まらないという。 多分、母に付き添って病院まで行ってくれてるのだと思った。今まで積み上げてきたことが 一気につぶれて行く気がした。 病院でも母の搬入先はまだ分からないというので、とりあえず「そちらの病院に向かいます」 と返事をしてタクシーに飛び乗った。病院名を告げたのでタクシーのドライバーが 「お見舞いですか」 と私に聞いたが「は、はあ…」と答えにならない返事をする。「大変ですねえ」「うちも先月まで 病人抱えてたからわかりますよ」ドライバーの声がやたら遠くに聞こえる。 母の状態はどうなのか。父はどうしているのか。また仕事を休むことになるのか。 家族に迷惑をかけるのか。頭の中が迷路のようだ。そしてもうあと10分ほどで病院に到着 しようとしたそのとき携帯電話が鳴った。 知らない番号が点滅しているが、こんな時である。出ないわけに行かない。 「もしもし」 「あ。もしもし?こちら×警察署ですがね。×さんの娘さんでよろしいですか」 「…はい次女になります」 「あのね。お父さんがお母さんにけが負わせちゃって、まあお母さんの方は命に別状は ないんですけど、お母さんの入院した病院がね○○病院なんですが分かります?」 「いいえ。分かりませんが今タクシーの中なので、お願いしてそちらに向かってもらいます」 タクシーのドライバーの耳がダンボのようになっている。 「あ、えーっと。じゃあね。うーん、すいませんけどね。病院に行く前にこちらに先に寄って もらえますかね」 「あ…はい」 「×警察署なんだけど分かりますか?市の××ホールの向かいにある」 「あ、はい。分かります」 「じゃお手数ですけど寄ってください。二階の刑事課です」 「分かりました。よろしくお願いします」 ドライバーに「すいません。行き先を×警察に変えてもらえますか」とお願いした。 ドライバーはさっきまで饒舌におしゃべりをしていたけど、行き先を告げたとたんに無口に なってしまった。 タクシーが警察署の入り口に停まった。夢ならここで覚めて欲しかった。ドアを開けて中には いると受付があって、その隣に交通課があった。待合室に数人、人が座っていた。 きょろきょろ辺りを見回すと奥まった場所にエレベータがあった。私が二階に上がるため エレベーターの押しボタンを押そうとすると、受付の女性職員が少し厳しい声で 「どちらに行かれますか」 と声をかけてきた。(勝手にうろうろしちゃいけないんだな)そう思った。受付で名前と用件を 告げると 「今、降りてきますからそちらに掛けてお待ち下さい」 と言われた。 ぎし。古いソファがきしんだ。 しばらくすると二階から刑事さんが降りてきた。 「ご苦労様です。×さんの娘さんで間違いないですね」 「はい。お世話になります」 やっぱりこれは夢ではなさそうだ。
by chiroru-pu
| 2008-04-11 17:20
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